Four Brazilian Printmakers Exhibition展

■企画趣旨
日本人がブラジルへ移民して今年で100年を迎え、2008年は日伯交流年及び移民100周年祭として様々な催しが開催されることになっています。私は美術家としてこれまで多くの国際版画展への参加、企画運営経験から、ブラジルの版画に強い関心を持っていました。そして2007年の5月に国際ロータリークラブの海外研究派遣制度「GSE」によりブラジルサンパウロへ約一ヶ月間派遣員として現地でブラジル美術について研修を行った際にブラジル美術に触れ、その素晴らしさを体験しました。その経験を多くの人に紹介し、共有したく日本でブラジル版画を紹介することに致しました。

版画は第二次大戦後以降、郵便で簡便にやりとりが可能なことから、文化交流として世界各地で国際版画コンクールが開催されて来ました。中でもブラジルは美術ビエンナーレの中で長い歴史を持つサンパウロビエンナーレの開催地でもあり、日本美術の中で版画が戦後初めて世界で認められた歴史的舞台です。棟方志功や駒井哲郎、吹田文明などが受賞し、戦後の日本美術の発展に貢献したことは、もはや版画史の一ページになっています。現在では文化後進国のイメージがありますが、ブラジル人のアーティストが作る作品は現在世界各地で高い評価を受けています。

100年間の交流を持つ両国ですが、これまでブラジルの文化はサッカーやサンバ以外日本であまり紹介されることはありませんでした。日本がいまだサムライの国だと誤解されるように、ブラジルもまた日本にとって親密な関係を築きながら遠い存在です。近年ようやく、大規模な美術館美術プログラムの中でインスタレーションなどの作品が我が国でも紹介されることになってきました。しかしブラジルの風土を実体験して私はブラジル版画がブラジルの空気を良く表現したものであると感じました。版画はプレスによってその国の風土を紙に記憶する表現です。ブラジルの版画はそのシンプルで力強い表現でブラジルの風土をそのまま転写したような表現が特徴であると言えます。日本は版画王国として世界の版画
界を牽引して来ましたが、その魅力的表現に焦点を当てた交流的な展覧会はこれ
まで企画されてきませんでした。

そこで今回は研修先で交流を深めた、サンパウロにある現代版画画廊「GRAVURA BRASILEIRA 」の作家から日本未紹介の4名を選んで、東京での展覧会を企画しました。この交流を通じて日本に現代のブラジル文化の素晴らしさを紹介すると共に、この機会に双方のアーティストがお互いに刺激し合い、相互の文化を学ぶことは若い作家にとって大きな経験になると考えます。会場となるもみの木画廊は、画廊主親族が約30年前からブラジルと深い交流をもっており、ブラジル文化に深い造詣を持ち合わせています。このような環境で、ブラジル人アーティストを招聘し、紹介することは、日泊の文化交流に相応しい企画として移民100年祭の一環として本展覧会を企画開催いたします。 

■事業概要
展覧会名:Four Brazilian Printmakers Exhibition
会期:2008年7月4日(金)~14日(月)
会場:もみの木画廊(〒158-0083東京都世田谷区奥沢6-33-14)
出品作家:Armando Sobral, Ernesto Bonato, Fabricio Lopez, Ulysses Boscolo    
■企画:大矢雅章(社団法人日本版画協会会員、社団法人日本美術家連盟会員)    
■主催:日本 / 大塚まりこ(もみの木画廊)    
■共催:ブラジル / Mr.Eduardo Besen(Graveura Brasil)    
■後援:外務省(日伯移民100年祭指定事業取得)、ブラジル大使館、南自由が丘商店会、玉川第弐支部法人会
■展覧会概要:ブラジル現代版画作家4名の展覧会。出品点数約20点。


以上